はじめに
今回の心理学講座は
「傍観者効果」
です。
傍観者効果とは、周囲の状況によっては、責任感が強い人も傍観という行動に出てしまうもの。
社会心理学で提唱されているもので、この効果を知ることで、「そういった状況の時こそ行動しよう」という行動指針にも用いられています。
傍観者効果とは
傍観者効果は、ニューヨークで発生した「キティジェノヴィーズ事件」が発端で提唱された。
この事件は、とあるマンションの下で女性が暴漢をされた。女性は叫び声を出し、目撃者は30名を超えていた。にもかかわらず、誰一人助けようとはせず、警察に通報する者もいなかったのである。
この事件では、30名以上の目撃者は、互いに「目撃者がいる」と認識しており、後日、事情を聴くと、「交際者同士のもめごとだと思った」「誰かがすでに通報しただろうと思った」と述べた。
このことが発端となり、心理学者が実験を行った。
少人数グループを作り、その中の1人が倒れる(実験のための演技)とすぐに助けようと行動に移した。
反対に大グループを作って同様の実験をしたところ、行動に移す者は激減した。
そして、実験者と被実験者の2人だけの実験をしたところ、必ず救助や助けを呼ぶなどの行動をしたである。
人は、急に鬼気迫る状況に出くわすと、頭の中で、無理やり正当化しようとし、プラス思考が働きます。(ストレスを心にかけすぎないように、自動的に行う大切な防衛本能ですが)
「だれかがやるだろう。」「誰かがやっただろう。」と自分を信じ込ませてしまう傾向があるのです。
おわりに
おわりに、皆さんも駅で倒れたり、夏の道端で急に人が倒れた、などの状況に出くわしたら、「とりあえず行動する」ことが重要です。
大衆の見ているところで、あなたが勇気を出して救助活動を行えば、人には当然に「助ける」という気持ちがあるので、同調効果で周りの人もあなたの手助けをしてくれます。
行動する者が1人いるだけで、救える人がいます。
行動しましょう。
以上、心理士ハリネズミでした。